はじめに
ChatGPTを使っていると、「メモリがいっぱいです」や「会話の文脈が保持されていない」と感じることがあります。これは、ChatGPTが内部的に保持している「メモリ」や「トークン数」に制限があるためです。本記事では、ChatGPTのメモリがいっぱいになったときの原因とその対処法について、初心者でもわかりやすく解説します。
1. ChatGPTにおける「メモリ」とは?
1.1 トークンとは?
ChatGPTの「メモリ」は、厳密には「トークン数」によって管理されています。トークンとは、単語や記号などの最小単位で、会話の履歴やユーザーの入力内容がすべてトークンとして数えられます。
例えば:
- “ChatGPT is great!” → 4トークン
1.2 モデルごとのトークン制限
モデル | 最大トークン数 |
---|---|
GPT-3.5 | 約4,000トークン |
GPT-4(Turbo) | 約128,000トークン |
トークン数が上限に近づくと、古い会話内容が削除されたり、文脈の把握精度が低下したりします。
2. メモリがいっぱいになる原因
- 長い会話の継続:トークンが積み重なり、モデルが過去の文脈を保持できなくなる
- 大量のテキストを一度に入力:複数ページにわたるドキュメントなどを貼り付けるとすぐに制限に達する
- 複雑なコードやJSONなどの構造化データの入力:解析コストが高く、トークン消費が多い
3. 対処法まとめ
3.1 不要な履歴をクリアする
ChatGPTの会話セッションを新規作成し、過去の履歴をリセットすることでトークン数をリフレッシュできます。
3.2 トークン数を削減する
- 文章を簡潔にする
- 画像やデータのURLを貼る代わりに説明を短縮する
- 不要な繰り返し表現を避ける
3.3 複数の会話に分割する
長い会話は、一度会話を終了して新しいスレッドを作ることで、文脈を切り替えつつメモリを節約できます。
3.4 外部ツールを併用する
ChatGPTだけでなく、メモ帳やNotion、Google Docsなどを併用して、プロンプト管理や出力の整理をすると効率が上がります。
4. ChatGPTの「カスタムメモリ」機能に注意
ChatGPT Plusユーザーは「カスタムメモリ」機能が有効になっている場合があります。これはユーザーの好みや履歴を記憶する機能ですが、メモリ制限に影響を及ぼす可能性もあります。
- メモリを確認する方法:設定 → カスタマイズ → メモリを確認
- 一時的にオフにする:個人情報を含むプロンプトを扱う際に有効
5. まとめ
ChatGPTのメモリ(トークン)制限は、モデルの性質上避けられませんが、使い方を工夫することで効率よく活用できます。特に、長いプロンプトや会話の分割、不要な情報の省略は、メモリ節約に非常に効果的です。
より高度な活用のためには、トークン数を意識しつつ、ChatGPTの会話設計を見直すことが大切です。
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