はじめに
自分の描いたイラストを元に、AIに絵柄を学習させたいと考えている方にとって、Stable Diffusionは非常に魅力的なツールです。この記事では、Stable Diffusionに自分の絵を学習させる方法や注意点、必要な知識を初心者向けにわかりやすく解説します。
1. Stable Diffusionとは
Stable Diffusionは、テキストから高品質な画像を生成できるオープンソースの画像生成AIモデルです。学習済みモデルをカスタマイズすることで、自分の絵柄を反映した画像を生成することが可能です。
1.1 主な特徴
- テキストから画像生成(Text-to-Image)
- ローカル環境で動作可能
- カスタマイズ性が高い
2. 学習のための準備
2.1 必要な環境
- GPUを搭載したPC(NVIDIA製推奨)
- Python(3.10推奨)
- Stable Diffusion環境(AUTOMATIC1111 Web UIなど)
- 学習用の画像素材(最低10〜20枚)
2.2 ソフトウェアのインストール
- GitHubからAUTOMATIC1111版Web UIをクローン
- 必要なライブラリ(
requirements.txt
)をインストール
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
cd stable-diffusion-webui
pip install -r requirements.txt
3. 自分の絵を学習させる方法
3.1 LoRA(Low-Rank Adaptation)を使った学習
LoRAは少ないデータで効率よく学習できる技術です。オリジナルのモデル全体を再学習せずに、自分の絵柄だけを適用することができます。
3.1.1 学習手順
- 画像とキャプションを準備(例:「my_illustration_01.jpg」とその説明テキスト)
- 学習ツール(kohya_ssなど)を使用
- LoRAモデルを生成し、Web UIから読み込む
3.2 学習時のポイント
- 背景や構図を統一することで精度が向上
- キャプションは丁寧かつ一貫性を持たせる
- 学習枚数は少なくとも10〜20枚、理想は50枚以上
4. 実際に使ってみる
4.1 モデルの読み込み
Web UIでLoRAモデルを読み込んで使用します。
例: "a girl in my_illustration_style"
のようなプロンプトで呼び出し
4.2 応用プロンプトの工夫
- 被写体、背景、小物、表情などを追加
- ネガティブプロンプトでノイズ除去
Prompt: "a cat in the style of my_art, sitting in a garden"
Negative Prompt: "blurry, low quality, deformed"
5. 著作権と倫理的な注意点
5.1 自分の作品であることの確認
他人のイラストや版権キャラを無断で学習させるのは違法です。自分が著作権を持つ作品に限定しましょう。
5.2 商用利用の注意
生成物の商用利用にはモデルのライセンスや著作権表示の確認が必要です。
6. まとめ
Stable Diffusionで自分の絵柄を学習させることで、オリジナルのAI画像を自在に作れるようになります。必要な知識やツールを理解し、適切に学習を進めることで、創作の幅を大きく広げることができるでしょう。
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